発展途上国での開発協力に興味があるけど、何をしたらいいか分からない人
✅大学などでアフリカなどの発展途上国での教育や医療状況などを知って、何とか支援をしたいと考えている。
✅だけど、海外勤務経験もないし、そもそも開発協力の分野でどんな仕事があるのか分からない
✅しかも、フランス語やスペイン語などの語学は勉強したことがあるけど、それほど得意ではない。
今日は、こういった疑問に答えていくね。
✅本記事のテーマ
【開発協力最前線!】外務省草の根委嘱員の仕事内容や給与などについて徹底解説!
✅読者の皆さんへの前置きメッセージ
本記事は「発展途上国での開発協力に興味があるけど、そもそも何をしたらいいか分からないし、どんな仕事があるのか分からない」という方向けに「外務省草の根委嘱員」をオススメする内容です。
この記事には、外務省草の根委嘱員の基本的な情報は網羅しましたので、「外務省草の根委嘱員」の入門書として活用いただければと思います。
「アフリカの劣悪な教育や医療事情を見て、同じ人間として何かできることはないのか」と思っている方にぜひ読んでいただきたい記事です。
あなたが一歩動くことによって、現地の人の生活や教育などが向上します。私もこういう支援を行って、現地の人たちが笑顔になっているのを見ると、「この仕事をしていて本当に良かった」と思ったことが何度もあります。
あなたも外務省草の根委嘱員になって、開発協力の分野で国際的に活躍してみませんか?
それでは、さっそく見ていきましょう!
なお、ここでは基本的に現地採用の草の根委嘱員ではなく、日本から渡航する草の根委嘱員について解説をします。
外務省草の根委嘱員制度とは
まず、外務省の草の根委嘱員制度について外務省のHPで確認してみましょう。
外務省草の根委嘱員制度の説明(外務省HPより)
外部委嘱員制度とは、草の根・人間の安全保障無償資金協力という特定業務のうち、外部委嘱できる業務を委嘱するという契約に従って業務を行い、その対価として謝金を得る制度です。委嘱契約は当館と委嘱員本人との間で結ばれます。
在ソロモン日本国大使館「草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員の募集」より抜粋
したがって本件委嘱は、当大使館と雇用契約や労働者の派遣契約を結ぶものではなく、館員としての地位を有さないため、外交使節団の構成員として特権・免除を受けることはできません。このため、通常の雇用関係に発生する福利厚生等の待遇は適用されません。
また外部委嘱員には、業務上知り得たことについての守秘義務が課せられます。
ポイントは「大使館との委嘱契約」って点だね。解説していくよ。
ポイント:大使館との委嘱契約
まず、草の根委嘱員は、外務省との労働契約ではなく、「大使館と委嘱契約」を結びます。
つまり、草の根委嘱員は、大使館の外交官でも職員でもなく、あくまで大使館の業務を委託された人(コンサルタントのようなイメージ)です。
そのため、草の根委嘱員は特権免除などの外交特権を享受はしませんが、草の根委嘱員の多くが大使館内でPCなどを支給されて、作業をしています。
また、大使館との委嘱契約のため、基本的に大使館が草の根委嘱員と面談などを行って、採否を決めています。
「委嘱員」っていうくらいだから、大使館の職員ではないんだね。
外務省草の根委嘱員の仕事内容(総論)
では次に、草の根委嘱員が実際どんな仕事をするのか見ていきましょう。
次に草の根委嘱員の具体的な仕事内容(総論)を説明していきます。大使館のHPでは業務内容が以下のとおり説明されていますね。
業務内容
在モーリタニア日本国大使館HPより抜粋
大使館との委嘱契約に基づき,担当館員と共に,「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の案件形成・実施等に関する業務に携わっていただきます。
これだと、どんな仕事をするか全く分からないですよね(笑)順番に説明していくので、ご安心を!
ねえ、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」ってそもそも何?
外務省のHPには以下のとおり書かれているね。
草の根・人間の安全保障無償資金協力(以下「草の根無償」という。)は、人間の安全保障の理念を踏まえ、開発途上国における経済社会開発を目的とし、地域住民に直接裨益する、比較的小規模な事業のために必要な資金を供与するものです(供与限度額は、原則1,000万円以下)。
外務省「草の根・人間の安全保障無償資金協力」HPより抜粋
つまり、アフリカなどの発展途上国の経済社会発展のために、学校や病院を建てたり、井戸やごみ処理施設を作ったりして、現地の人の生活や教育などが良くなること目的にしている支援ということです。
詳しくは、外務省作成のパンフレットをご覧ください!
アフリカの学校で時々日本の国旗が書かれていることがあるけど、あれは日本の支援によるものなんだね。
外務省草の根委嘱員の仕事内容(各論)
ここからは外務省草の根委嘱員の具体的な仕事内容を見ていくよ。
案件申請受付及び案件形成
まずは「案件申請受付」と「案件形成」です。
実は、外務省草の根委嘱員自身が、1から学校や病院の建設などを行うのではなく、現地のNGOや学校などからの申請や計画書などの申請があって、それを草の根委嘱員が精査して、そのNGOなどに資金を渡して、案件を実施することになっています。
以上の前提を踏まえて、細かい仕事内容を見ていきましょう!
草の根無償に関する質問及び相談対応
大使館で勤務している草の根委嘱員のもとには、日々、多くの現地NGOや団体から、以下のような問い合わせがたくさん来ます。
「生徒数が多すぎて、教室が足りないから、学校の教室を増やしたい!」
「人口の増加で、病院の待合室が狭すぎるから、病院の待合室を広くしたい!」
「うちの病院には救急車がないから、日本製の救急車が欲しい!」
「屋根のある教室がないから、屋根のある教室を作って!」etc
このような問い合わせが主に電話で来るため、それをさばくだけの語学力が必要になります。中には直接、援助要請書のような書類を作成して、大使館に送りつけて来る団体もあります。
申請書類の査定
多くの要請書の中から、各国の国別開発協力方針・事業展開計画や各大使館の方針などに基づいて、実行可能で、現地住民への裨益効果(以下に数量的な裨益効果の例を挙げておきます)が高い案件を探していきます。
裨益効果の例
・新たに教室を建設することにより、100名以上の生徒がその教室で勉強することが可能になる
・新たに救急車を病院に供与することにより、約1万人の住民が緊急時に救急車を利用することが可能となる
・新たに井戸を設置することで、約100名の住民が井戸から飲み水等を得ることが可能となるetc
どの案件を選ぶかは、大使館の上司などの意見も尊重する必要がありますが、何より草の根委嘱員自身が申請書類をしっかり見て、それぞれの特徴や裨益効果などを把握することが大事です。
関連情報の収集,事前調査,申請団体との協議等
申請書類の中で「この案件はいいかも!」という案件があれば、案件の担当者に連絡して、詳細な情報(例えば、どうして教室を増設しないといけないのかなど)を電話などで聞きます。場合によっては、現地に行って、直接担当者からヒアリングをすることもあります。
当然、やり取りはフランス語などの現地の言葉だよ。そういう意味では大変ではあるけど、その分、やりがいも大きいよ。
やりがい大きそうだけど、語学の面が心配だな。何かいい勉強方法ないの?
以下の記事を参考にしてみて!特に電子辞書を使って勉強するのが、一番楽かもね。
案件形成に向けた必要書類の作成
このような情報収集を経て、最終的に多くの申請書類の中から、「これは候補に挙げてもいいかな」という案件をいくつかピックアップして、書類に日本語でまとめます。そのまとめた資料をもとに大使館の上司などが予算の範囲内でその年度に支援をする案件を決定します。
大使館内で支援すべき案件が決まったら、本省にその案件を支援していいか、お伺いをたてます(これは大使館の開発協力担当の人が行います)。
僕も何度かこの案件の選定に関わったことがあるよ。
案件実施
支援すべき案件が決まったら、「案件実施」のフェーズになります。具体的に「案件実施」で何をするのか、見ていきましょう。
承認案件の贈与契約締結のための準備
大使館内で案件を決定して、本省に本当にこの案件を支援していいかお伺いをたてて、無事に案件が承認されたら、次は贈与契約締結のための準備をします。
贈与契約締結のための準備?何だか難しそうだね。
確かに難しそうな漢字が並んでいますよね(笑)。
実際の贈与の契約書ですが、契約書の型があるので、それに実施団体、金額、工事の期間などを記載するだけで、契約書は完成します。もちろん、契約書は現地語(英語、フランス語、スペイン語など)なので、語学力は求められます。
次に贈与契約の署名式を行います。
契約だから署名をすればいいだけじゃないの?なんで署名式を行う必要があるの?
署名式にマスコミの方に来てもらって、日本が支援をしていることを現地の人たちにアピールするためだよ。支援はあくまで日本国民の税金で行われているから、しっかりアピールしないとね。
この署名式ですが、基本的に日本側と支援対象団体の代表などがスピーチをして、契約文書に署名するだけです。それほど難しいことはなく、大体いつも同じことをしているので、それほど心配はいりません。
実際の署名式の様子を知りたい方は、在ガボン日本大使館の経済協力ニュースをご覧ください。
実施中の案件のモニタリング及び資金管理等
さて、案件の署名式も終わったため、次は案件の実施のフェーズに入ります。
具体的には学校や病院の建設、資材の購入・搬入などです。基本的に援助を受ける団体が案件を実施しますが、実際に案件が予定通り行われているか、資金は横領などなく使用されているかなどをチェックします。
予定通り、案件が実施できない場合は、援助資金の返還を求めたり、工事などの延期の手続きを取ったりすることもあります。
草の根委嘱員の方は大使館の開発協力担当の方に案件の実施状況を報告したり、援助資金の使用許可を求めたりするよ。
案件完了確認及び引渡式のための準備
案件の工事などが無事に終わったら、「案件の完了確認」を行います。確認が終わって、学校の教室などがちゃんと完成していたら、引渡式や竣工式を行います。
なんで引渡式や竣工式を行う必要があるの?
主な理由は以下の2つだよ。
引渡式を行う理由
1⃣ 引渡式に現地のマスコミの方々を呼んで、日本の支援を現地の人たちにアピールするため
2⃣ 日本側から現地の団体に引き渡すことにより、施設や物資などが完全に現地の団体のものになる。
特に2⃣は重要。
これを行わないと、いつまでも日本側がその案件に携わることになってしまいます。
「引渡式後はこの施設などは、あなた達のものだから、しっかり管理してくださいね」という区切りをつけて置くのは、無用なトラブルを避けるためにも重要です。
完了案件のフォロー
無事に引渡式も終わって一安心のところですが、まだ少しだけ業務があります。
フォローアップ調査・案件完了後の問題発生時等の事後対応
完全に現地の団体に引き渡した施設や機材などがしっかり使われているか、フォローアップ調査をしなければなりません。確か引渡式後、数年以内だったと記憶していますが、基本的に施設などが当初の想定通りに使用されていれば、問題ありません。
日本国民の血税から支援されたものだから、しっかりフォローアップする必要があるんだ。
でも、たまに供与した機材が使われていないといったケースもあります。このような問題案件が発生した場合にも対応をすることがあります。
各種報告書等の書類の作成
草の根委嘱員は、案件選定のための資料、案件実施報告、資金使用許可といった書類を作成することもあります。現地で収集した情報(英語やフランス語など)を日本語に直して、日本語で報告書を作成します。
草の根委嘱員はあくまで日本の大使館から業務を委託されて仕事をしているので、日本語での報告書の作成も業務の1つになります。
大使館のその他の業務は手伝うの?
草の根委嘱員って草の根案件の仕事以外の大使館の業務も手伝うの?
草の根委嘱員は、大使館でのその他の業務を手伝うことはないよ。あくまで大使館から独立した存在だからね。
外務省草の根委嘱員の待遇
給料
給料の額については、なかなか公表されていない部分がありますが、発展途上国の場合、大体30万円前後の給料のようです。私が見つけた情報をまとめましたので、参考にしてください。
1⃣ 在ソロモン日本国大使館
専門性・経験等を加味し、一定の基準に基づき米ドルにて支給されます。(参考情報)目安として契約委嘱料は月額3,100米ドル程度の実績があります。ただし、同額もしくはこれ以上の金額での委嘱契約の締結を保証するものではありません。
2⃣在コートジボワール日本国大使館
給与(月額)35万円程度(経験やレートにより変動あり。)
3⃣在ボリビア日本国大使館
謝金:外務省外部委嘱員制度の規定により支給(月額約3,000米ドル)
4⃣在チェンナイ日本国総領事館
謝金:約18万円(具体額については、外務省の規定に準じ、応募者の有する専門性等を加味して決定。タイ・バーツで支給。)
上記の例はあくまで参考で、実際の給与額は希望する大使館に問い合わせてみましょう
住居費(現地採用の方は除く)
草の根委嘱員も現地採用の方以外(つまり、日本から渡航する方)には住居費が支給されます。
住居費については、ほとんど公表されていません。大使館のHPを見ても、「住居費支給(上限あり)」くらいしか書かれていません。
私が知っている限り、日本の外交官ほどは住居費が支給されませんが、それでも、かなりの金額が住居費として支給されています。
具体的に日本の外交官が各国でいくら住居手当をもらっているかは、こちらから確認することができます。この表の一番右の「5号」の金額に0.5とか、0.6をかけたくらいの住居費は支給されていると思います。
渡航に係る費用
基本的に渡航にかかる費用は以下のものが支給されます。
渡航にかかる費用(日本から赴任する場合)
✅往路・復路各一回分の渡航費(エコノミークラス・最短経路・空港使用料込)
✅往路分の支度料
✅査証料
✅予防接種料等
※在ソロモン日本国大使館HPより抜粋
開発途上国での勤務が多いから、予防接種料も支給されるんだね!
渡航に係る費用の項目は、外務省職員とほとんど変わらないね。
調査費
草の根委嘱員には案件の調査やフォローアップなどのために調査費が支給されます。簡単に言うと、旅費のようなイメージでしょうか。
調査費:規定に従い、調査に係る移動費、宿泊費、日当等を支給します。
※在チェンマイ日本国総領事館「草の根外部委嘱員募集」より抜粋
ただ、出張以外に「ちょっと近場の案件の様子を見に行くか」というときの移動費は基本的に支給されません。
移動費:自己負担。当地の治安上、車の購入が望ましく、赴任時にまとまった資金が必要になります。
とはいっても、外務省職員の方の公用車に乗せてもらって、案件の現場に行くなど、移動手段を工夫されている草の根委嘱員の方もいます。
なお、アフリカなどの発展途上国に赴任になる委嘱員の方がほとんどなので、運転免許は必須だよ。もしまだ取られていない人は、合宿免許で急いで免許を取得しておこう。
外務省草の根委嘱員の任期
仕事内容や待遇はよく分かったけど、任期は決まっているんだよね?
任期は基本的に1年間で最大3年間まで可能だよ。
例えば、在ソロモン日本国大使館の草の根委嘱員の募集HPには任期について以下のとおり記載があります。
委嘱期間
令和5年4月1日から令和6年3月31日まで
採用後直後の赴任となる可能性があるため赴任時期につき相談可
ただし委嘱員及び大使館の合意により1年毎の延長可(最長3年まで)
※在ソロモン日本国大使館HPより抜粋
延長制なんだね。1年の任期でクビになることもあるのかな。
現地の言葉ができないとか、人間的に問題があるなど、よほどの事情がない限り、任期を延長してもらえると思っていて大丈夫だよ。
外務省草の根委嘱員になるにはどうすればいいのか
では、魅力たっぷりの外務省草の根委嘱員になるにはどうしたらいいのでしょうか。順番に解説していきます。
外務省草の根委嘱員の応募資格を確認
応募条件
1⃣必要な語学力:日本語及びフランス語(草の根委嘱員としての業務を行うことが可能な語学力を有すること)
2⃣必要な学位:大卒以上
3⃣その他
(ア)上記2.の業務を行うのに必要なコミュニケーション・調整能力、事務処理能力(ワード、エクセルその他基本的なパソコン操作(簡易な図表の作成等を含む))があること
(イ)心身ともに健康であること
(ウ)仏語圏途上国での職務経験(JOCV、NGO活動等)のあることが望ましい
※在コートジボワール日本国大使館「草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員」募集要項を参考に一部修正して掲載
ここでのポイントは、「日本語と外国語」、「心身ともに健康であること」です。
開発途上国での仕事のため、日本より環境は過酷の場合が多く、健康であることは絶対条件です。また、求められる外国語のレベルについてはあとで説明しますが、まずは試験内容を確認しましょう。
草の根委嘱員の試験内容を確認
各公館によって内容が少し異なるけど、基本的には①書類審査、②オンラインもしくは電話面談がスタンダードだね。応募方法の1例を見てみましょう。
応募方法
(1)履歴書(写真添付)及び志望動機・自己PR(書式自由)を下記8.の担当宛てにメールで送付してください。履歴書には、連絡先メールアドレス及び電話面接可能な電話番号を明記してください。
(2)書類選考通過者には、面接または電話面接を実施します(面接日時は別途相談)。
※在コートジボワール日本国大使館「草の根・人間の安全保障無償資金協力外部委嘱員」募集要項より抜粋
この「面接または電話面接」は日本語と現地での言葉(例えば、フランス語圏アフリカなら、フランス語)で行われます。
具体的な質問内容は公表されていないですが、基本的に語学ができるか、できないかを見る試験のため、丸暗記で対応する(←これはすぐにばれます)のではなくて、聞かれたことに素直に答えるだけの語学力があれば、特に心配することなないでしょう。
外国語のレベルはどれほど求められるのか?
じゃあ、草の根委嘱員にはどれくらいの語学力が求められているの?
外務省在外公館派遣員の採用基準には「語学力の目安:外国語で書かれた新聞や雑誌を辞書を使わずに理解して、その言語で内容を説明できる程度」って、書いてありましたね?
でも、外務省草の根委嘱員の募集要項には、ほとんど基準が書いてありませんが、在チェンマイ日本国総領事館の草の根委嘱員の募集要項には、「タイ語及び日本語での会話、交渉、文書作成能力があること」と記載されています。
また、私が実際に草の根委嘱員の方と話したりして、彼らが使っている語学を見て、感じたレベルは、以下の「CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)」で(最低)B1~B2です。自分の言語力がB1より少し上のレベルなら、何とか仕事はできると思います。
最低B1レベルか。ちょっと高いね。
基本的にB1くらいの基礎があれば、現地でバンバン語学を使うことで、語学力は伸びるよ。だからそれほど心配する必要はないよ。
外務省草の根委嘱員の募集情報はどうやって確認すればいいのか?
草の根委嘱員の募集情報は以下の2つで確認するのがスタンダードだよ。
1⃣ 希望する国の大使館や総領事館のHPを確認する
2⃣ PARTNER(JICAのサイト)に登録して、草の根委嘱員の情報を探す
PARTNERには、草の根委嘱員の情報に限らず、国際的に活躍できるNPOや開発コンサルなどの仕事の情報が掲載されているので、登録しておいて損はないですよ!!
外務省草の根委嘱員の任期後はどうなるのか。
草の根委嘱員は任期後どうしてるの?
僕の知り合いは、同じ在外公館の専門調査員になったよ。具体的に考えられる職業は以下のとおりだよ。専門調査員の帰国後のキャリアだけど、基本的にはこれと同じだよ。
また、大使館での業績や人間性などが認められれば、在外公館派遣員や在外公館専門調査員にもなりやすくなります。もちろん、それぞれの資格を満たす必要はありますが。
また、国際機関への就職を希望している方は、在外公館で数年間仕事をすると、評価が上がると聞きます。
なぜなら、国際機関のプロジェクトにお金を出しているのは、各国政府ですよね?その政府の動き方を知っていて、公的機関でも働いたという実績がある人は、国際機関でも重宝されます!
【開発協力最前線!】外務省草の根委嘱員の仕事内容や給与などについて徹底解説!~まとめ~
いかがでしたか?それでは今日のおさらいをしておきましょう!
外務省草の根委嘱員のデメリットはないの?
でもさぁ、外務省草の根委嘱員もデメリットはあるよね?
もちろんあるよ。以下のようなデメリットがあるね。
外務省草の根委嘱員のデメリット
✅任期がある委嘱契約のため、終身雇用ではない。任期後に就職活動などをする必要がある。
✅外務省本官の給与と在外手当と比べると、待遇が見劣りする。
✅開発協力を必要としている国での勤務となるため、そのような発展途上国に住む覚悟がいる。
✅語学力が求められる。語学力がある程度ないと、仕事ができなくなる。
✅発展途上国での勤務がメインになるため、日本食などが食べれない可能性もある
✅発展途上国では日本以上に害虫対策が必要になる etc
デメリットはありますが、それでも比較的簡単に海外勤務ができて、自分が勉強してきた好きな言語を使って仕事ができたり、開発協力を実践できることは、デメリットを上回るメリットかなと思います!
海外生活自体が不安だという方へ
草の根委嘱員になってみたいけど、それでも海外生活が不安だよ。。。
そういうケイタ君には以下の記事を送るよ。不安がかなり和らぐと思うよ。
蚊やゴキブリなどの害虫がイヤ!って方には以下の記事が参考になりますよ。
今日の記事が皆さんののお役に立てれば嬉しく思います!
今日の記事を見て、「もっと語学勉強しないと!」と思った方は、言語別に以下の記事もオススメです。
コメントや質問は大歓迎だよ。コメント欄やお問い合わせフォームから何でも気軽に聞いて下さいね(コメント欄はこの記事の最下部です) ※いただいたコメントは全て拝見し真剣に回答させていただきます。
コメント
はじめまして。草の根委託職員という仕事があることを知り、こちらの記事を拝見いたしました。詳しい内容を知ることができとても勉強になりました。私は間も無く50歳になる女性ですが、募集要項には年齢や性別に関して書かれてはいないようです。
しかし、50歳、女性という点で採用されにくいなどの傾向はありますでしょうか?
ご質問をいただき、ありがとうございます。
私も草の根委嘱職員の採用に携わったことがありますが、特に年齢制限はなかったと思います。
また、こちらも私の印象ですが、多くの女性が草の根委嘱員として活躍されています。
草の根委嘱員の採用は基本的に各大使館が判断します。また、国によって採用率も異なります。
アフリカなどの生活環境が厳しい国では、草の根委嘱員を募集しても、人が集まらないことがあります。
草の根委嘱員の採用ができないと、別の大使館職員が草の根委嘱員業務をせざるを得なくなります。
そのため、生活環境が厳しい大使館の草の根委嘱員は申請者が少ない傾向にあるので、狙い目です。
まずは希望されている国の大使館に詳細をお問い合わせいただくのがいいかと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
鈴木 ケイタ
ありがとうございました。早速大使館に問い合わせをしてみたいと思います。