ケイタ君、海外生活って本当に色々な苦労があったんだけど、海外にいたときに私が「最も嫌だったこと」って何だと思いますか?
う~ん、言語や習慣の違いかな?
言語や習慣の違いも大きなストレス要素でしたが、私は「現地の人からジロジロ見られる」ことにとてもストレスを感じました。きっと、日本にいる外国人さんも感じたことがあることだと思います。
今日は、「現地の人からジロジロ見られる」ことについて様々な方向から考えてみたいと思います。この記事を読めば、日本にいる外国人さんの気持ちを少し理解することができるかと思います。こういうのも国際理解教育の上では重要です。
海外に興味のある人だけでなくて、一般の日本の方にも読んでいただきたい内容ですよ。また、誤解のないように言っておきますが、私はアフリカ大好き人間ですので、その前提で目を通していただけると嬉しいです。
現地の人にジロジロ見られるのは、やはり不愉快だった!
私が海外滞在中に最も嫌だったことは、「現地にいる外国人の方からジロジロ見られること」です。そのことについて考えていきます。
なぜ現地の人に日本人がジロジロ見られるのか。
それでは、なぜ現地にいる外国人の方は、日本人をジロジロ見るのでしょうか。それは簡単、「日本人が珍しい」からです。
私はフランスやアフリカなどに8年ほど滞在していましたが、特にこの「日本人珍しい論」は都市部より、田舎の方が顕著です。実際、フランスの田舎の方では、かなりジロジロ見られました。
その後、パリに住んでいたときは、この「ジロジロ見られる感」が大幅に減りました。そのため、パリ滞在は私の人生の中でも、かなり快適な思い出となっています(仕事は大変でしたが)。
ジロジロ見られる以外にもアフリカ生活では、本当に色々苦労をしました。その苦労を以下の本にまとめたので、参考までにリンクを貼っておきます。
アフリカでは、特に日本人が珍しい
日本で黒人の方が少ないのと同様に、「アフリカでも日本人は少ない」です。
例えば、アフリカのマリの在留邦人数は2023年7月時点で、たったの11人※しかいません!マリの人口が2022年時点で2,259万人※いることを考えると、マリで日本人に遭遇するのは、奇跡と言ってもいいレベルかもしれません。
※ 参照HP:外務省HP「マリ共和国(Republic of Mali)基礎データ」
確かに僕の国では、アジア人すらほとんど見かけないからね
でも「日本人珍しい」という事実を上手く利用することもできます。
例えばマリに滞在していたときに、毎週行っていたスーパーや公園のスタッフは私のことを簡単に覚えてくれました(これは単純にとても嬉しかったです!)。
「また来たのか!」とか、「今日も元気か!」と声をかけてくれるのは良かったですが、裏を返すと、「日本人(アジア人)は珍しいから、覚えやすい」ということでもあったのでしょう。
アフリカは、日本より「のんびり」している
日本人が珍しいという点に加えて、「アフリカの時間の流れが緩やか」だという点も、日本人がジロジロ見られることに関係していると思います。
え?どういうこと??
アフリカに行ったことがある方は分かるかと思いますが、日本とは違って、アフリカではとてもゆったりと時間が流れています(もちろん、アフリカでも1日24時間は変わりません)。
現地の人も、のんびりと生活をしている印象を受けました。そのため、(国によって差があるとは思いますが)アフリカの人は心に余裕があり、周りの人のことをゆっくり眺める余裕もあります。
逆に日本の場合、本当に忙しいサラリーマンなどは、「自分以外のことが見えていない」ということもありますが、「その逆の現象がアフリカには存在する!」と考えてもらえれば分かりやすいかなぁと思います。
日本に一時帰国中に、ジロジロ見られない生活の良さに気づく
私は8年間の海外駐在中に、冠婚葬祭や出張などで日本に9回一時帰国をしましたが、その時に「ジロジロ見られない生活ってこんなに精神的にラクなんだ!」と気付きました。
ジロジロ見られる生活は気が休まらない
ジロジロ見られる生活は、正直、精神的にかなり辛いです。特にアフリカに滞在していたときは、いつでも誰かに見られている感覚に陥り、気がとても休まりませんでした。
また、外に出るたびに、現地の方々からジロジロ見られるため、あまり外に出たくなくなります。アフリカの場合、先進国と違って、あまり娯楽の場所がないため、外に出ることも少なくなりがちですが、外出の機会がどんどん減っていきます。
そのため、唯一、自分の部屋の中だけが憩いの場所でした。当然、家の中だったら、誰からも見られる心配はないですからね。
部屋の中に籠ると運動不足になったり、気分も滅入ったりするから良くないですね
日本の「新たな良さ」に気づく
私は海外滞在中に日本に9回、一時帰国する機会がありましたが、この度に、「人からジロジロ見られない生活ってこんなに快適なんだ!」と強く感じました。
日本では当然、周りを見渡しても、ほとんど日本人です。日本人が外を歩いたとしても、それは、至って普通のことなので、他の人はほとんど気に留めていません(一部の犯罪者は違うかもしれませんが)。
この「当たり前」が、「これほどありがたいもの」なのかと身をもって感じました。
因みに、同じ時期にアフリカにいた中華系アメリカ人が、中国に駐在しているときに、「黙っていれば、「外国人だとばれない」から、その点はラクだったよ」と語ってくれたことがありました。彼も私と同じように、ジロジロ見られる生活が嫌だったのでしょう。
この「ジロジロ見られる現象」を日本で当てはめてみると・・・
それでは、私も外国で感じた「ジロジロ見られる」ことを日本に当てはめて、考えていきたいと思います。
日本にいる外国の方も、日本で多かれ少なかれジロジロ見られている
「日本人は、海外で現地の外国人からジロジロ見られる」ということを日本に当てはめてみると、「日本にいる外国人の方も日本で日本人からジロジロ見られている」ということになります。
皆さんは、電車の中や、街中などで外国人の方を見かけたら、気になって見返したり、「じっー」と見たりしていないでしょうか。
東京などの都市部には比較的多くの外国人の方がいるので、それほどしないかもしませんが、地方の田舎などで外国人の方が街中を歩いていたら、結構ジロジロ見ていたりしないでしょうか。
そうか。僕も日本に言ったら、ジロジロ見られるのかな。。。
かつての私も日本にいる外国人の方をジロジロ見ていた
私も海外に滞在するまでは、興味本位からか、日本にいる外国人の方を結構ジロジロみていました。特にアフリカなどから来られた黒人の方は、存在自体が珍しいため、結構ジロジロ見ていたのではないかと思います。
私は、海外でジロジロ見られるストレスを十分味わってきたため、日本帰国後は、電車の中やスーパーなどで外国の方にすれ違っても、他の日本人の方と同じように、振り返ったり、ジロジロ見たりしないようにしています。
もしかしたらその外国の方は、私がジロジロ見ることでストレスを感じてしまうかもしれないので。
この「ジロジロ見られる現象」は、そもそも日本にアフリカ人を含め、まだまだ外国人が少ないのが根本的な原因だと思います。だから僕は将来、サブサハラアフリカ出身学生向け日本留学奨学金事業を絶対に実現させたいと考えています。
海外滞在中に現地の人にジロジロ見られるのは、やはり不愉快だった!について徹底解説~まとめ~
いかがでしたか?最後に、今日の記事のまとめを見ておきましょう。
この「ジロジロ見られる論」の根本的な原因は、日本に外国の方が少ない(外国に日本人が少ない)からではないかと思います。そういう意味では、国際化されていない場所が日本にも海外にもまだまだあるとも言えるかと思います。
だからこそ、私が目指す「サブサハラアフリカ出身学生向け日本留学奨学金事業」などを通じて、日本とアフリカの人的交流を増やしていく必要があると思います(参考記事はこちら)!
また、国際理解教育では、「相手の気持ちを理解して、接することが重要」です。この「ジロジロ見られる」というのは、経験していないとなかなか気付かないものかと思いますが、気付かないことによって、相手にストレスを与えてしまっていることもあります。
そうならないためにも、少しずつ勉強していき、真の国際人を目指していきましょう!
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【参考】鈴木ケイタスクールとは?
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国際・留学に関心がある方には「フランス語関連」や「国際関係などに関する分析」などが参考になると思うので、ぜひご覧いただければと思います。
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