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皆さん、因数分解ってまだ覚えていますか?あの中学校で習う「X2+5X+4=(X+1)(X+4)」などの数学の計算方法です。因数分解というと、以下のような意見が多く聞かれます。
今日の記事では、実は因数分解って皆さんの実生活でも大いに役に立っているということを簡単に説明したいと思います(今回は一例として文章の情報整理術を取り上げます)。
この記事を読めば、因数分解に限らず、今までの学校での勉強が決して無駄ではないことが分かると思います。
因数分解を忘れてしまった社会人のみならず、因数分解を勉強中の学生さんにもオススメの記事ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
因数分解?あんなの実生活で役に立つの?
それが結構役に立つんだよ。情報を整理したり、世の中の複雑な問題を簡潔にしたりする基礎になっているんだ。
因数分解が実生活で超使える理由:因数分解的な情報整理が可能となるから
まず、結論から述べたいと思います。因数分解が実生活で超使える理由は、「因数分解的な情報整理が可能になる」からです。それでは、詳しく見ていきましょう。
まずは、通常の因数分解を解く流れを見てみよう
まずは、通常の因数分解を解く流れを見てみましょう。例えば、以下のような因数分解があったとします。
X2+XY−5X−Y+4
=(X-1)Y+(X2-5X+4)・・・①
=(X-1)Y+(X-1)(X-4)・・・②
=(X-1){Y+(X-4)} ・・・・③
=(X-1)(X+Y-4) ・・・・・・④
最初は意味不明の式だったけど、因数分解をして、最後はすっきりまとまった感じがするね!
お!いいところに気付いたね。僕たちも、日常生活でこの因数分解を意外と使っているんだ。次は「ごちゃごちゃして意味が取りづらい文章」を因数分解を使って、整理していくよ。
因数分解で整理していない文章
次に、K大学の学生が入学試験の小論文で、以下のような文章を書いたとします。まずは読んでみてください(時間のない人は飛ばしても構いません)。
大学入学試験の小論文の回答例
- 私はこの大学で国際関係について勉強したいと思います。また、私は英語にも興味があり、この大学では英語圏の大学との協定校が多く、この制度を利用して、留学に行きたいです。
- 留学するには英語の勉強が欠かせません。英語はグローバル化が進む現在において、必須の能力です。小さいころから、分からないけど、英語で海外のニュースを聞いたり、インターネットの英語記事を見て勉強してきました。その中で9・11テロ事件のニュースを見たときになんでこんな事件が起きたのか知りたくなりました。そして、この事件が起きたアメリカへの興味も沸いてきました。アメリカは英語なので、留学するために英語の勉強が必要です。
- 留学では色んな国の人とコミュニケーションをとる必要があります。相手国を理解するためには、国際関係の勉強が必要だと思います。
- 以上のことから私はこの大学で国際関係と英語を学びたいと思います。
言いたいことは何となく分かるけど、何かまとまりに欠けるね
そうだね。この文章を因数分解して整理してみるね。
テーマごとに分けて行く
とりあえず、この学生が言いたいテーマは、「国際関係」、「英語」、「留学」の3つです。以下、それぞれ黒字・青字・赤字で分類してみましょう。
- 私はこの大学で国際関係について勉強したいと思います。また、私は英語にも興味があり、この大学では英語圏の大学との協定校が多く、この制度を利用して、留学に行きたいです。
- 留学するには英語の勉強が欠かせません。英語はグローバル化が進む現在において、必須の能力です。小さいころから、分からないけど、英語で海外のニュースを聞いたり、インターネットの英語記事を見て勉強してきました。その中で9・11テロ事件のニュースを見たときになんでこんな事件が起きたのか知りたくなりました。そして、この事件が起きたアメリカへの興味も沸いてきました。アメリカは英語なので、留学するために英語の勉強が必要です。
- 留学では色んな国の人とコミュニケーションをとる必要があります。相手国を理解するためには、国際関係の勉強が必要だと思います。
- 以上のことから私はこの大学で国際関係と英語を学びたいと思います。
どうです?結構、言いたいことがばらばらに散らばっている印象を受けないでしょうか。ここで因数分解的に情報を整理していきます。
テーマごとに情報をまとめる
次に、「国際関係」、「英語」、「留学」でそれぞれ文章をまとめてみます。とりあえず、文章の流れは無視してください。
各テーマごとに内容を整理していく
次に各テーマごとに、内容を整理していきます。青いアンダーラインの部分は、それぞれの項目で追記した部分になります。
うぁ!3つの項目で文章がまとまって、分かりやすくなったね。
実は、この3つの項目は、因数分解を使って分けたんだよ。これから詳しく見て行くよ!
「因数分解の数式」と「先ほど整理した情報」を照らし合わせてみる
では、実際に以下の「因数分解の数式」に今まで行ってきた「情報の整理」を照らし合わせてみます。
X2+XY−5X−Y+4
=(X-1)Y+(X2-5X+4)・・・①
=(X-1)Y+(X-1)(X-4)・・・②
=(X-1){Y+(X-4)} ・・・・③
=(X-1)(X+Y-4) ・・・・・・④
この数式と、さっきの情報の整理が関係があるの?そうは見えないけど・・・
第一段階:「(X2+XY−5X−Y+4)の状態」の文章
ここから、先ほどの因数分解の問題と、今まで説明してきた「情報の整理」との関係について説明していきます。まず、もう一度、最初に出てきた言いたいことがばらばらになっていた文章を見てみましょう(読む必要はありません!)。
大学入学試験の小論文の回答例
- 私はこの大学で国際関係について勉強したいと思います。また、私は英語にも興味があり、この大学では英語圏の大学との協定校が多く、この制度を利用して、留学に行きたいです。
- 留学するには英語の勉強が欠かせません。英語はグローバル化が進む現在において、必須の能力です。小さいころから、分からないけど、英語で海外のニュースを聞いたり、インターネットの英語記事を見て勉強してきました。その中で9・11テロ事件のニュースを見たときになんでこんな事件が起きたのか知りたくなりました。そして、この事件が起きたアメリカへの興味も沸いてきました。アメリカは英語なので、留学するために英語の勉強が必要です。
- 留学では色んな国の人とコミュニケーションをとる必要があります。相手国を理解するためには、国際関係の勉強が必要だと思います。
- 以上のことから私はこの大学で国際関係と英語を学びたいと思います。
この文章の状態は、先ほどの因数分解の式「X2+XY−5X−Y+4」に当たります。
例えば上の文章の「2」の中には、X(英語)、Y(留学)や4(国際関係)など色んな話が出てきていますね。
第二段階:「(X-1)Y+(X2-5X+4)・・・①」状態の文章
先ほど、以下のように関係する項目ごとに文章を整理していきましたね。内容は読まなくていいので、ちらっと見てみてください。
- 私はこの大学で国際関係について勉強したいと思います。また、私は英語にも興味があり、この大学では英語圏の大学との協定校が多く、この制度を利用して、留学に行きたいです。
- 留学するには英語の勉強が欠かせません。英語はグローバル化が進む現在において、必須の能力です。小さいころから、分からないけど、英語で海外のニュースを聞いたり、インターネットの英語記事を見て勉強してきました。その中で9・11テロ事件のニュースを見たときになんでこんな事件が起きたのか知りたくなりました。そして、この事件が起きたアメリカへの興味も沸いてきました。アメリカは英語なので、留学するために英語の勉強が必要です。
- 留学では色んな国の人とコミュニケーションをとる必要があります。相手国を理解するためには、国際関係の勉強が必要だと思います。
- 以上のことから私はこの大学で国際関係と英語を学びたいと思います。
先ほどの因数分解では、(XY−Y)をまとめて(X-1)Yにしました。Yには(X-1)という数字が掛けられていますよね。このYが「留学」に相当します。上記の文章で言うところの「赤字」が「Y」ということです。
この状態は、共通項「Y」で「留学」の情報を見える化したとも言えますね。
なるほどね!テーマごとに情報をまとめるって、因数分解に似ているね!
第三段階:「(X-1)Y+(X-1)(X-4)・・・②」状態の文章
次に、この段階では、(X2-5X+4)がさらに(X-1)(X-4)に因数分解されています。この式は、「X(英語)と4(国際関係)の情報が、先ほどのY(留学)同様、見える化された状態」に該当します。
また、同じ文章を貼り付けておきますが、読む必要は全くありません。あくまでイメージできれば、OKです。
- 私はこの大学で国際関係について勉強したいと思います。また、私は英語にも興味があり、この大学では英語圏の大学との協定校が多く、この制度を利用して、留学に行きたいです。
- 留学するには英語の勉強が欠かせません。英語はグローバル化が進む現在において、必須の能力です。小さいころから、分からないけど、英語で海外のニュースを聞いたり、インターネットの英語記事を見て勉強してきました。その中で9・11テロ事件のニュースを見たときになんでこんな事件が起きたのか知りたくなりました。そして、この事件が起きたアメリカへの興味も沸いてきました。アメリカは英語なので、留学するために英語の勉強が必要です。
- 留学では色んな国の人とコミュニケーションをとる必要があります。相手国を理解するためには、国際関係の勉強が必要だと思います。
- 以上のことから私はこの大学で国際関係と英語を学びたいと思います。
第四段階:「(X-1){Y+(X-4)} ・・・③」状態の文章
第二段階と第三段階の文章は、まだそれぞれの項目の文章を集めただけで、まだ完全に整理されていない状態でしたね。ここで、「(X-1){Y+(X-4)} ・・・③」のように、「さらに文章を整理して、読みやすくした」のが、以下の文章になります。
この段階では、元々、「(X-1)Y+(X-1)(X-4)」という大きな状態が、(X-1){Y+(X-4)} という少しスマートに状態になったのが分かるかと思います。
最終段階:「(X-1)(X+Y-4)・・・④状態」の文章
最後の段階です。(X-1)Y+(X-1)(X-4)が(X-1)で括られ、(X-1)(X+Y-4)という最もまとまった形になりました。
ここでは、この(X-1)というのが以下の文章の青字アンダーラインだとお考えください。
今までの説明をざっくりまとめると・・・
「X2+XY−5X−Y+4」という言いたいことがばらばらになっていた情報が、「国際関係」、「英語」、「留学」という項目(「Y」や「X-1」)でくくって、整理されました。その整理された式(文章)が「(X-1)(X+Y-4)」ということになります。
「(X-1)(X+Y-4)」という式だけパッと見ても、かなりシンプルにまとまったっていう感じがしない?
確かにめちゃくちゃシンプルになったね!
これが因数分解的情報の整理です。
実は、皆さんは無意識のうちに、因数分解を使って情報を整理していたのです!!こんなに超使える知識を活用しない手はないです!!!
因数分解が役に立たないだって!?因数分解が超使える理由を徹底解説!~まとめ~
以上見てきたように因数分解を応用して、文章を整理してきました。私も中学生のときに因数分解を習って、「こんなの実生活で使うのかな」って疑問に思っていました。
でも、今回の「因数分解を使った文章整理法」ができるようになってから、文章をきれいに並べ替えたり、情報を整理することが、以前より簡単になりました。
情報の整理をしているときに、「これって因数分解の応用だな。無駄な勉強なんてないんだなぁ」ということを実感しました。
学生時代に習った微分積分・素数・三平方の定理などもきっと我々の思考や問題解決に役に立っていると思います。世の中の問題はとても複雑なので、因数分解をして問題を整理していくことはますます重要になってくるでしょう。
皆さんも「因数分解なんて意味ないよ」と言わないで、このような抽象的な概念をどんどん勉強して、実生活で生かしていきましょう!
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